より安全な住環境を求めて(続)
エコリフォームを検討するときに考えておくべき建材、工法の安全性についてです。
今どきの住宅工事の危険性を探る
最近の「住宅工事」は“キケン”がいっぱい!?これはほんの一部に過ぎない。
① 木(無垢)でも危険な訳(合板は最も危険!)
・外国材は船便の塩害による防虫、防腐、防カビ対策などで薬剤を多量に漬け込むのです。国産でも大半同様の懸念から処理されます。まさに農薬まみれ。
私達の取組:山元のハッキリした産地、薬剤未処理証明付、構造材は樹齢 50 年以上とする。
② 「エコクロス」の『エコ』ではない訳とは!
・エコビニールクロスは一般的に20種類程度の合成化学物質が使われています。又、気にするのは「のり」だけではない!下地・仕上げパテも有害なものばかりなのです。
私達の取組:クロスを不使用か、成分にでんぷん粉と天然防腐を使用した「のり」と、下地&仕上げパテは未使用施工法。ドイツのクロスと和紙を提案している。
家族の素材に対する反応を見ながら素材決定を自己責任により決定する。 (全棟TVOC測定&報告書提出)
③ 珪藻土など自然素材でも安全とは限らない!
・珪藻土や漆喰などの素材成分がわずか数%程度で接着剤、防カビなどの合成化学物質が調合されているものがほとんど。(天然原料のみはほとんど無いので成分の確認はしないよりはるかに有効です)
私達の取組:内部に使用する珪藻土は成分が 65%(質量成分:製造元資料)
④ 水道配管は塩ビのエキスを飲み浸かる事に!
・通常指定でもしない限り「塩ビ配管」か銅管です。
鋳物配管は内部のコーティングは塩ビが基本です。(横浜市指定)つまり鉄管に見えて実際の水やお湯が通るところは「塩ビ」なんです。
銅配管は接合部分の殆どに半田付けが行われ有害重金属の溶出の懸念が大。 (シングルレバーなど蛇口部からも溶出が有り、塩ビの環境ホルモン:ビスフェノール Aを摂取すると女性臓器疾患へのリスクが増加するといわれます)
私達の取組:給水・給湯共に安全性と耐久性が1番のステンレス配管を標準にしています。
⑤ 断熱材:グラス(ロック)ウールはホルマリン入りフェノール系樹脂接着剤を使用!
・グラスウールはパラパラしたガラス繊維をホルマリン入りフェノール系樹脂接着剤で成型するため作業者やそこを空気の通り道にした工法などは揮発性物質の影響以外に直接ガラス繊維を吸い込んだり皮膚に突き刺さることが起きています。私も解体現場を立ち会った際、ダクトや機械室に使われているグラスウールが飛散しその夜の入浴が最大にチクチクし皮膚が荒れ肉眼でも皮膚にガラス繊維が刺さっているのが見えたのを思い出します。
・発砲系の断熱材は代表的にはポリスチレン、ウレタンがあります。現場加工ではカッターで切って凹凸や現場の寸法にカットしますが、いちいち物差し的なものを使わずにカットするため切り口は斜めや曲がりがあり隙間(気密・断熱欠損)が実はあちらこちらで発生しやすいのです。
後で換気扇やエアコン工事などの断熱材の穴あけの際、ウールタイプはパイプを押し込むだけで穴は最小限で貫通しますが、発砲系はボロボロとパイプサイズより大きく欠けてしまうためそこでも気密・断熱欠損を起こすことになります。また切り削った際に発生する「雪の粉」は近所の洗濯物に付着したり、土には半永久的に分解しない(もちろん作業者は拾って帰りません)浮遊ゴミとなります。
外張り断熱 「流行」 では欠かせないこの素材も外張りが良いとしている意味をよく考えると 「気密・断熱」性能を良くする為の工法だが実態は「欠損」しやすい工法であり、外壁の塗りやサイディングの目地のクラック(ひび割れ)が発生しやすい工法であるといえます。
・自然系タイプは虫・カビ・撥水対策の為農薬や化学薬品使用が多いです。
私達の取組:どれも一長一短がありますが、揮発性薬剤を使わないタイプの羊毛断熱が一番身体にリスクが少ないと思います。
⑥ 白蟻駆除剤のピレスロイド系はリスク大の農薬!
白蟻(防蟻)処理として「クロルピリホス」 (有機リン系)が使用禁止になり、今一番多く使われているのが天然系・安全を謳い文句にした「ピレスロイド系」です。
天然の除虫菊には殺虫成分ピレトリンが含まれています。それに似た化学構造を真似て作られたのが「ピレスロイド殺虫剤」です。(ピレスロイド「系」や天然「系」はそのものではないのです)
ピレスロイド殺虫剤の毒性を哺乳類に対しフェニトロチオン (有機リン系殺虫剤) と比べてみると、ピレスロイド殺虫剤のタイプの半数がフェニトロチオンよりも強い毒性を持っているとのことです。
ピレスロイド系殺虫剤は低毒性とは言えないものなので、一般に床下や建材に使われることから避けるようにしましょう。
私達の取組:基礎はパッキン(30 と 40mm厚の栗と御影石)工法+外壁通気工法、ベタ基礎表面は木炭塗料でシールドし、防蟻の保障やさらに心配な方には月桃エキス(しょうが科の植物)をアレルギーテストした後塗布する提案をしています。