家造りの問題点(マンション&家&土地)にメス!
リフォームした方がいいのか、思い切って建て替えてしまった方がいいのか、ちゃんと考えましょう。
健康問題や退職後経済破綻者続出の訳!
ママさん達もそろそろお子さんの成長と共にマイホーム計画を検討する方も多いかと思います。これからマイホームをという方には、是非真剣にお読みいただきたい・・・ご家族やご自身の人生の為に!
既に新居を決められた方は気分が悪くなったらごめんなさい。今から謝っておきます。
環境問題の取り組みが我が日本も本格化する中、住宅業界も「200年住宅ビジョン」を2007年に掲げ、公募を集めている状況ですが、公募の審査では「200年持つか」ではなく「住宅の長寿命化へ向けた今後の方向性を明確に示す取組みが含まれているもの」というよくわからない目安でメーカーハウスを中心に200年住宅とは程遠いものが評価をされ始めています。
奈良の法隆寺は1300年以上の世界最古の木造建築物ですが、コンクリート(RG)は60年、鉄骨は40年、2X4(ツーバイフォー)などの合板工法は日本の気候風土では30年程の耐久性と思われます。2×4は乾燥した北欧から採り入れた工法なので、高温多湿な日本の住宅に最も不向きなのです。薄い木の皮と交互に強力な接着剤の層が何層もあるので、その接着剤は石油系ビニル素材であり、何層もあることで板に見えてもビニールと同じなので、まったく呼吸しません。家の床、壁、天井(屋根)の下地に粗全てに合板で囲みこむ為、当然日本では蒸れやすく、特殊な通気工法などをかなり駆使しない限り、30年の寿命が早まることはあってもなかなか高耐久化は難しいです。
しかも蒸れる下地に仕上げ素材もビニールクロス、床はウレタン塗装床が多く、室内環境も蒸れ易いのは言うまでもありません。有害な化学物質が多いのも当然ですので健康面でも心配になります。
話を元に戻しますと、この連載の第一回目「日本は世界一環境を破壊する」にも書きましたように、シックハウス対策法ができれば有害な化学物質を使わない家になるかと言うと、そういうことでは無いのです。また、200年住宅を公募していても、公募に積極的な大手メーカーは200年持ちそうかというと下地に合板を使っていることを基本的に止めないので、床や外壁などの重要な耐力が30年から通気などの工夫したにしても50年は持たせられないでしょう。せいぜい40年そこそこといったところです。つまり200年は程遠い。他にいかなる工夫をしてもまず合板を止めないと話になりません。
コンクリート(RG)や鉄骨(軽量鉄骨・プレハブ含む)も工夫次第でせいぜい10年増えるかどうかでしょう。日本は気候的に法隆寺のように木造民家造りのような「むき出しの無括の木」が屋根内部の骨組みまで出来るだけ露出しているか、流れる窓気に木部が触れている工法が良いのです。柱や梁などは無垢でなければなりません。集成材(ブロック状に接着剤で固めた材)や輸入木材は極力使わない。なぜなら集成材は初期の強度は強いが、接着剤の劣化により耐久性が低いのです。
また、輸入材は粗100%薬剤による防腐や防カビなどの処理が施されています。日本に建築するのですから日本の材の方が適しています。お子さんへの身体の影響と財布・地球に配慮されるなら、なるべく樹齢の長い国産材(50年以上)を使って建てましょう。
法隆寺は樹齢千年以上の桧が使われています。今でもカンナで削ると桧の良い香りがするそうです。つまり千年以上の桧は今でも生きているのです。ですから千年は無理でも、できるだけ樹齢の長いものを良い環境で保つとその樹齢の2倍ほど持つ可能性があります。つまり樹齢100年近いものを使えば200年持つ可能性があるのです。
その場合、壁や天井にガス・水道・電気などの配管や電線をなるべく入れないほうが良く、さらに言えば天井を作ると地震のときに落下する恐れがあるので天井を作らないほうが良いのです。設備はパイプスペース(PS)を作って点検、メンテや交換ができることが2代、3代住める家には必要なことです。
ここまでお話しますと現在一般の方が購入している建売やハウスメーカ一等の家はご存知のように築30年程で次々と建替えをしています。このような家を今の30歳のご主人が建てると35年ローンの終わらないうちに建替えになる可能性があり、その先の将来はまた建替え費用がかかります。
当初2000万で家を建てた方は家財道具が増えたことにより2500万の家を建替えたとして、ローンや引越し、解体、仮住まいなど500万程掛かり、さらに外構に500万掛かれば3500万の建替え費用を30年後の60歳代にどう捻出できるか。しかも家は建替えまでお金が掛からない訳ではなく、サイディングのコーキングやシロアリ消毒が5年、外壁の塗装やFRP防水のバルコニーメンテが10年、給湯器や屋根周り塗装・建具で15年、ビニールクロス・エアコンで10~15年、水周り(ト イレ・洗面・キッチン)床材が20年、屋根吹き替え・雨樋・設備管関係が20~25年など建替えまでに1000~2000万メンテや改築に掛かると思われます。(仕様素材により違いがあります)
そう考えますと、新築時2000万として、メンテ&リフォームで1500万とし、建替えで3500万とすると7000万程建物のみで掛かることになります。もうお分かりのように、このような今時の家は「買ったたらおしまい」・・・ではないのです。2000万で建てた方が7000万掛かると想像して購入しているのでしょうか。(建物ローンの利息+土地費用も別に掛かるのです)
また、60代に3500万用意できる方はどれだけいるのでしょうか。
中古の家は樹齢の長い古民家なら良いのですが、それ以外は既に20年、30年経ってしまっているのでよく入居時に500~1000万リフォームしてしまうと、数年~10後に建替えが待っていることを頭に入れて購入を検討しなくてはなりません。更地に比べ大規模リフォーム+解体が高く付きます。
「無垢の家」の場合は新建材の設備を作らず、無垢で行えば作りによっては40~50年は楽に持ちます。メンテも自然塗料を塗る程度なので私の試算では30年間では給湯器2回分で50万みているので全部で100万くらいです。比較になりません。(但し、屋根はステンレスか瓦、外壁や内装は漆喰。ナチュラルサポートの「国産樹木の家」 45万/坪~と一般住宅の比較から参考試算した)
マンションはどうなの?
マンションの問題点は集団で持ち合っているところです。マンションも戸建てのように10年後に外壁・屋上その他防水周り、15年後に共用スペース設備機器、配管、20年後にエレベーター+10年目と同じ内容・・・などメンテナンスが必要になります。
タイル系の外壁が多く、メンテの必裏性の認識が乏しくなりますが、タイル目地には上階部程細かいクラック(ひび)が入り、そこから進入した雨は中の鉄筋に到達すると錆びて膨張が起こり、益々クラックが大きくなる傾向になります。
またマンション管理側も将来の修繕予算を少なく見ているケースが多いことから10~12年にメンテ費の徴収が欲しくなり、そのころ中古購入した世帯や家庭の状況により徴収に応じない世帯があると工事ができなくなります。するとさらに痛みやすく最上階などから雨漏れがはじまるなど急速にマンションが痛みます。最終的には60年持つマンションは40~50年で建替えが必要なほど痛んだとして、入居がバラバラで年配者も多いとなると建替え資金も払える人が多いとは思えませんが、建替えの賛成や話し合いが進まない事態も多く、よく亡くなった老夫婦から子どもに相続されると、子どもにとって厄介な遺産になってしまうケースが多いようです。さらに高架水槽や受水槽は人目がつかずに置かれているので鳥の死骸などの不衛生な状況で維持されていることがあるようです。
その水を飲み続けることは、とても安全な水とは言えないと思います。高性能な浄水器は欠かせません。浴室、洗面、ウォシュレットにも欲しいところです。コンクリートには固める薬剤や六角クロムなどの有害な揮発物が発生しています。当初10年は水分も多いためビニールクロスや樹脂の床で仕上げる室内は住宅よりも気密性が高いために湿気や有害化学物質のリスクも高いのです。
アクセスが良く、近所づきあいや庭の手入れが不要で、住宅より安価。いいこと尽くめとはよく言ったものです。
土地探しのポイント
- 高台や雛壇の土地を好んで探す人が多いですが、日当たりや眺めばかり気にしていてもダメで、土地を支える擁壁をもっと気にしてください。RC擁壁は新しいもので60年、施工や状況で50年の寿命です。将来その年数でやり変えになるのでその際に擁壁代に数百万~数千万掛かります。中古の場合既に30~40年経っているなど当時のものは既に耐力が無い状態にある場合が多く、新築時にやり変えるか、やり変えのときに建物も建替えしないと危険なケースが結構あります。地下車庫や階段が人工擁壁の場合、コンクリート等が古い・クラックがあるなどの場合危険です。できるだけ平らな土地をお勧めします。
- 敷地の境界をよく確認しましょう。隣地との境界がはっきりしていない場合、住んだ後に「隣人ともめ事」になるケースが多いです。境界の中央に塀があると安心のようで住んでる時期や経済状況の違う者同士が持ち合っている塀は壊れても直し辛い厄介なものです。自分の敷地に自分の塀やフェンスがある方が良いでしょう。敷地境界の話は代が変わったり、途中で一方に購入者が入ると当初の約束事の因果関係が薄れ、双方の認識のズレからトラブルになりやすいのです。
- 地盤の強い弱いを考慮するのは難しい。土地の大半が強度は弱く、地山でも造成や擁壁を埋め込んでいるケースが多く(一見平らでも)その場合殆どの地盤強度は弱い。また、自然が豊かでも以前田んぼや畑であれば地盤は強くは無い。強い土地を探すのは困難なのでその場合素直に地盤補強で対処しましょう。その予算を100万くらい確保しておくと良いでしょう。